在米くのいち 手当ての道をゆく

病気と共存しながら施術者を目指す日々の奮闘記。

初めての鍼体験を思い出す

私の初めての鍼体験は4年前くらいです。

アメリカ人の女性鍼灸師さんで日本式鍼灸もやるという方をネットで見つけてトライしました。

 

その時は夏の日本への帰省から戻った後で、肩甲骨下あたりに詰まるような痛みが発生。

呼吸がうまくできない状態が数日続いていました。

 

これは以前から興味があった鍼灸を試すチャンス!と早速予約。

ただ、予約できた日が約一週間後。

その間に主人にマッサージしてもらったり、子供達に背中に乗ってもらったりしているうちに主訴はほぼ消滅。

 

それでも当日の問診では肩や背中の不快感を伝えました。

靴下を脱いで施術ベッドへ。

そこから何がどうなるのか全く予想がつかずにドキドキ。

 

いよいよ施術開始。

最初に鍼灸師さんは腹部を押したり、マッサージをしたり。

私の足先を手で触って温度を確かめているようにも見えました。

 

おでこや頭、体のあちこちに鍼が刺さっていきました。

たまに少しチクッとすることはありましたが全く問題ありませんでした。

 

施術されながら鍼灸師になることに興味がある話をしてみると、「アジア人であることが利点になると思うよ」と言われ、「へぇ~、そういうものなんだぁ」と思ったことを覚えています。

 

また、鍼の施術は小1時間かかるので、毎週予約をとって来れる人はなかなかいない、とも。

確かに平日は仕事の人が多いですし、診療代が重なると負担になるかもしれない。

 

経営具合についてもチラッと聞いてみると、「簡単ではないけれどもやれなくはない」らしい。

突っ込んだ質問にも誠実に答えてくれた鍼灸師さんに感謝。

 

なるほどなぁと経営の難しさについて色々と考えさせられました。

 

施術の後半は体の芯から脱力するような感覚で深くリラックス。

あれほど体がゆるまることは通常はないので、鍼の作用だったと思います。

 

ベテラン鍼灸師さんの施錠の手捌きはとてもスムーズでした。

ただ、私の体の状態やなぜそこに鍼を刺すのか、などの説明はありませんでした。

患者としてはそのあたり、知りたかったな。

 

帰路の車の中で体を動かしながら何がどう変わったのかを確認。

いつもは回すとゴリゴリいう肩が明らかにものすごく軽い。

ただ、元々ものすごい痛みがあるわけではなかったので、どこかが劇的に改善という感じではなかったです。

 

その後、3回くらい通院しました。

最後はメンテナンスのために定期的に通うことを勧められたのですが、やはり一回の施術に取られる時間と60ドル近い料金がハードルになって通院は終了しました。

 

患者視点で見ると、効果があることは分かっていても、メンテのためにお金を払おうという気にはなかなかなれないものだなと実感しました。

 

患者目線というのは貴重な感覚で、今しか経験できないものなのでしっかり記憶にとどめておこうと思います。